アメリカでの日本人への人種差別【最新事情】
アメリカでの日本人への人種差別【最新事情】
(目次:)
- アメリカでの日本人への人種差別【最新事情】
- カリフォルニア州(難易度★★☆☆☆)
- ニューヨーク州(難易度★★★☆☆)
- イリノイ州(難易度★★☆☆☆)
- テキサス州、ミシシッピ州、アリゾナ州(Red States)(難易度★★★★☆)
- フロリダ州(難易度★★★☆☆)
- ハワイ州(難易度★☆☆☆☆)
- アメリカの人種差別の背景
- 被差別者がさらに差別をしている
- アメリカで日本人が生き抜くための資質
- アメリカの人種差別(まとめ)
この記事ではアメリカでの日本人への人種差別の現状について詳しく説明していきます。結論から先に行きます。アメリカは人種差別が未だに酷いです。当然、日本人も差別の対象になります。アメリカは白人、黒人、ヒスパニック、アジア人が共存して繁栄している国です。
アメリカは人種のるつぼとよくいわれるように、人種の多様性があればあるほど、【人種間のトラブル゠人種差別】も苛烈になっていきます。これがアメリカの人種差別が酷いといわれる要因です。
それから、経済状況が悪くなると、人種差別が激化することも科学的な研究によっても理解されています。つまり、経済が不況になるほど、人種差別は酷くなっていき、好景気になると収束します。
現在のアメリカは景気はよくありません。それもアメリカの人種差別の助長に手伝っているわけです。
しかし、アメリカはアメリカでも州によって人種差別の度合いは違ってきます。この記事では、メジャーな州に着目し、逐次、日本人への差別がどういう状態になっているのかという最新事情を、順を追って説明していきます。
カリフォルニア州(難易度★★☆☆☆)
主にサンフランシスコやサンディエゴ、ロスエンジェルス、サクラメントなどカリフォルニア州では、アジア人が多いため、日本人に対する人種差別は他の州と比べるとかなりマシです。しかし、人種差別が存在しないわけではありません。私も差別をカリフォルニア州で受けたことが実際に何度もあります。
しかし、他の州(後述するレッドステーツ※人種差別が盛んな南部の州を指して言う)と比べると遥かにマシになります。
日本人のようなアジア系への人種差別は、カリフォルニアでは、白人(ヨーロッパ系移民)からのものよりもメキシコ系移民(ヒスパニック)や黒人などからのものが多い印象を受けます。ヒスパニックや黒人からの差別が多い理由は、彼らも差別を受けているがゆえの、腹いせだと思われます。
(実際の体験談:)
・街ですれ違いざまに「くたばれ!※Fワード」といわれる(ほぼ外出するたび)
・レストランで座席して、オーダーを大声で呼んでいるのにいつになっても店員が無視し、喋り続けている
・「イエローモンキー国へ帰れ」とホステルに滞在していた時にじかにいわれる
(感想:)
「はい、そうですか・・・」
ニューヨーク州(難易度★★★☆☆)
アジア系移民が多いのはカリフォルニア州とは同じですが、カリフォルニア州とは違って、気忙(きぜわ)しい州です。そのため、人々のストレスがたまっているせいか、犯罪率も高くなります。そして治安が悪ければ、想像に難しくはないことなのですが、人種差別も当然、酷くなります。ニューヨーク州(東海岸)は、西海岸(カリフォルニア州)と比較すると人種差別がより露骨なものに様変わりしていきます。
ニューヨークではストレスフルな毎日を人々が送り、さらに人種差別の歴史を引きづっていることから、黒人の人たちが住む区画(ハーレム)があることなどでも有名です。(黒人が差別され続けてきたため)
ニューヨーク州は、アメリカの大学の学者がまとめたレイシストマップに意外にも含まれています。
(実際の体験談:)
・グレイハウンズの窓口で、窓口係にチケットを頼んでもガン無視されるので仕方ないので券売機で購入。
・マリコン(スペイン語でオカマ)認定される(祝!!)
・黒人の個人タクシードライバーに5万円ボったくられる
・日常的な暴言、ヘイトスピーチを受ける(頻度的には外出するたび)
(感想:)
「Then what??」
イリノイ州(難易度★★☆☆☆)
イリノイ州といわれてもピンとこない人は多いと思います。イリノイ州はあのシカゴがある州です。イリノイ州ではコロンビア大学もあることで、人種差別は中程度といったレベルです。(インテリ層が多い地域は対人リテラシーのある人が多くなるため)
学生として留学するのであれば、比較的過ごしやすいのではないかと思われます。アジア系への人種差別はヒスパニックや黒人からのものが多い印象をこれらの州では受けます。
(実際の体験談:)
・マリコン認定される(祝2回目!)
・ヒスパニックの女にスペイン語で悪口を言われる(スペイン語話せます笑)
・シカゴ(イリノイ州)にいたとき、私有地でタバコを吸っていたら、お前はタバコを吸ってはいけない(イリノイ州にはタバコを建物から数m以内で吸ってはいけないという法律(州法)があるが、アジア人(日本人)の私だけ注意され、他の白人にはおとがめなし)
(感想:)
「人種差別乙!」
テキサス州、ミシシッピ州、アリゾナ州(Red States)(難易度★★★★☆)
レッドステート(南北戦争の南軍の州で人種差別が激しい)といわれるこれらのメキシコとの国境沿いの州では、KKK(白人至上主義組織)の活動が活発化し、人種差別が未だに根強く残っています。(上の画像ではミシシッピ州は含まれていませんが、ミシシッピ州もレッドステートです。)
たとえば、最近の事例ですと、白人警官が黒人女性数人を強姦致死させ、裁判で無罪とされた判例が数年前にありました。
アメリカでは裁判になると、有色人種は理不尽にも不利な判決を出されます。
これがアメリカの常識です。
特に、白人居住者が多いこの種の州に行けばいくほど、この傾向は強くなります。これがもし、カリフォルニア州であれば、もう少しマシな判決が出たと思います。したがって、こういった州での生活は、よほどメンタルが強い人ではない限り、日本人としてなかなか続かないかと思われます。
(実際の体験談:)
・理髪店で入店を拒否される
・KKKと思しき集団から暴言を延々と浴びせられ続ける
(感想)
・「中二病乙!」
フロリダ州(難易度★★★☆☆)
フロリダ州の人種差別は、そこそこ酷いです。フロリダ州は低賃金労働者が多いので、その腹いせや嫉妬から発展したと思わしき人種差別があります。要するにレッドネック(白人の負け犬)からの差別が多いという印象です。アメリカの科学者が調査した人種差別の研究報告によると、フロリダ州は人種差別が頻発するランキングに何度もランクインしたことがあります。
そういう意味で、フロリダ州は結構、人種差別耐性のない人にはキツイ州かもしれません。
(実際の体験談:)
・「出ていけ」とNo reasonでいわれる
・「●ね」「ジャップ」などの罵詈雑言の嵐
・ホステルに「White only」と書いてあり、宿泊できなかった。
(感想:)
「時代錯誤乙であります」
ハワイ州(難易度★☆☆☆☆)
ハワイが州なのかと聞くと「えっ!」と思われる方もいるかと思いますが、ハワイはアメリカの州に加盟しています。ハワイは日系人も非常に多く、ハワイアンも多く居住する有色人種も多い州です。アメリカでもっとも人種差別が少ない州はハワイです。よく年末になると多くの日本の芸能人がハワイに休暇に行きます。
なぜ、日本の芸能人はアメリカ本土ではなく、わざわざハワイ諸島に行くのかというと、差別がほとんどないので、リラックスして休暇を楽しむことができるためです。国内旅行感覚で気軽に楽しめるのがハワイです。
日本語をしゃべれる人も沢山います。(ちなみに、ハワイはアメリカがハワイ王国を乗っ取って、州化した州です。※このことは日本の歴史の教科書に書かれていないので知らない人が非常に多い事実です。)
ハワイ諸島の人種別の人口比率は有色人種が80%で白人は20%以下です。
(実際の体験談:)
・特になし
(感想:)
ハワイアン万歳~。
アメリカの人種差別の背景
私の体験談(米国2年居住経験)なのですが、まず白人(ヨーロッパ移民)がヒスパニック系や黒人を差別→それでストレスがたまったヒスパニックや黒人がアジア人を差別→アジア人はやり返さないで泣き寝入り・・・・・・というような構図になっていると思います。
アジア人は、体も小さく、性格的にも大人しい人が多いので、こういう構図になっているのでしょう。
被差別者がさらに差別をしている
俗に言う食物連鎖で、ジャイアンとのび太のメカニズムです。(東アジア人はIQは高いのですが、その分、メンタルは弱くなります※のび太はIQは高くないでしょうが・・・・・・)
私はオーストラリアやカナダ、イギリスでの居住体験(両者ともほぼ全域)がありますが、アメリカほど人種差別が酷い国に出会ったためしがありません。
私はメキシコにも居住経験を持ちますが、メキシコ人からの差別は露骨な人種差別というよりも、フレンドリーな人種差別という感じで、ヨーロッパ系アメリカ人からなされるような冷血な差別という感じでは、まったくありませんでした。
kaigai-jinsyusabetsu.hatenablog.com
(オーストラリア、カナダ、イギリス、メキシコ、ヨーロッパ各域については後述します。)
アメリカで日本人が生き抜くための資質
これは、メンタルの強さただこの一言につきます。私の友人のひとり(フィリピンからの移民の息子(※日本に居住経験あり))は、「今までアメリカで露骨な人種差別を特に白人たちから受けてきた」といっていました。しかし、彼は差別なんて平気の平左という感じで、差別用語をいわれても、馬耳東風みたいに流してしまえるメンタルの持ち主です。
要するに、彼の性格は何を言われようが何をされようが、ほとんど一切気にしないような性格で、多少傷ついても一晩寝れば忘れてしまうようなパーソナリティの持ち主です。
細かいことを気にしない性格の人
アメリカでは細かいことを気にしていると生き抜くことは難しいと思います。アメリカ人は日本人と性格が真逆で思ったことをそのまま表現してきます。換言すれば、差別意識を持った人間は、本人の目の前で堂々と露骨な差別をしてきます。
レストランでオーダーを頼んでも、大声で呼んでもいつになっても、ウェイトレスが現れないことが普通に起きます。
日常茶飯事です。(なんなんですか?これは??)
↑私もこの人と同じくらい酷いことをされたり、言われたりしましたが、泣きたくも、なりませんでした。
何故かというと、いちいちこういうことで傷ついたり、気にしていたのでは日々の生活は覚束ないからです。
日本でも差別はあります。しかし、ここまであからさまで、堂々とした公衆の面前での、露骨な差別は極稀(ごくまれ)です。
しかし、アメリカ人はこの真逆なので、そういう国民性をきちんと理解した後に行かないと、度肝を抜かれたり、トラウマになったりする人も出てくるかと思います。
何をされようが言われようが、「中二病乙!」とテキトーに流してしまうことが大切です。(日本語で言いましょうw)
実際、「差別や偏見を持つ人は知能指数が低い」という統計もあるくらいなので、そんな馬鹿は無視することが一番です。
http://journals.sagepub.com/doi/abs/10.1177/1948550616660592
まとめると、何が起きようが何を言われようが、無視できるようなメンタルの人はアメリカが向いています。出川Englishで有名な出川哲朗のような人は向いていますね。
アメリカの人種差別(まとめ)
アメリカには人種差別は確かにあります。というか思い切りあります。オーストラリア、カナダ、イギリス(ファイブアイズ)の一国としては、人種差別はかなり激しい国で、州によってその大小は違いますが、他の4国と比べると、かなり日本人への差別は激しいといえます。
特に、トランプ政権になってから、カリフォルニア州でも日本人に対して「国へ帰れ!」などといった苛烈なヘイトスピーチが見られるようになってきました。こういうものに、もし自分が遭遇しても、メンタル的に「勝手にどうぞ」「中二病乙ですね」と自然と思えるような人はアメリカは向いています。
そのため、一般の人が海外旅行やハネムーンなどの気楽なバケーションとして当地へ行くことは私はお勧めはしません。
せいぜいハワイ程度にしておいた方が良いかと思いますね。
もし差別に出会ったら、何のための休暇なのかそれではわからなくなってしまいますので。。。そんなものに出会っても気分を害さないようなメンタルの人にはアメリカ本土への観光も強くお勧めできます。
(追記:)
また、アメリカ人全員が全員、人種差別主義者ではありません。善良なアメリカ人も山ほどいます。(むしろこちらの方が多い)そのため、何度も差別されたからといって、アメリカ人を一括(ひとくく)りにして考えるのは止めた方がいいです。「海外で人種差別が多い」という話は、あくまでも日本国内と比較すると「遥かに」という話です。
要するに「日本と比較して」という相対的な比率の問題になります。
そこらへんのところの詳細は、他の記事全体で説明させていただきたいと思います。